JAXAは2026年6月15日、H3ロケット9号機の打ち上げ予定日を再設定したと発表した。同機には内閣府が主導する準天頂衛星システム(QZSS)の測位衛星「みちびき」7号機(QZS-7)が搭載される。打ち上げは種子島宇宙センターから実施される予定だ。
H3ロケット9号機、みちびき7号機を搭載して打ち上げへ
H3ロケットはJAXAと三菱重工業が開発した日本の基幹ロケットで、H-IIAロケットの後継機にあたる。2024年2月の初号機打ち上げ成功以降、商業・政府ミッションへの実績を積み上げてきた。今回の9号機は、国産測位衛星システムの強化を担う重要なミッションとなる。
みちびき7号機(QZS-7)は、日本が独自に運用する準天頂衛星システムの増強衛星だ。QZSSは主に日本およびアジア・オセアニア地域を対象とした測位・補強サービスを提供しており、スマートフォンのナビゲーションから農業機械の自動制御、災害時の緊急通報まで幅広い用途で活用されている。7号機の加入によって、システム全体の冗長性と測位精度のさらなる向上が期待される。
打ち上げ日程の再設定が示す背景
今回の発表が「再設定」という表現を用いている点は注目に値する。これは当初設定されていたスケジュールが何らかの理由で変更されたことを意味しており、JAXAが公式に日程の見直しを認めた形だ。H3ロケットはこれまでの運用においても、機体点検や気象条件などを理由とした打ち上げ延期を経験しており、今回も同様の経緯をたどったとみられる。準天頂衛星は政府のインフラ衛星として位置づけられており、打ち上げ時期の確実性は運用計画全体に影響を及ぼす。内閣府とJAXAの間での調整を経て、新たな予定日が設定されたものと考えられる。
みちびきシステムは現在、初号機から4号機までの4機体制(うち1機は後継機)で運用されており、政府は複数機体制への拡張を進めてきた。7号機の追加は、衛星の老朽化や障害発生時にもサービスを継続できる冗長構成の確立に向けた具体的な一歩となる。
打ち上げに向けた残る確認事項
今後は機体の最終点検および衛星との結合作業を経て、設定された打ち上げウィンドウに向けた準備が本格化する。天候条件や機体の状態によっては、さらなる日程調整が生じる可能性もゼロではない。JAXAは打ち上げ前のリハーサルや最終カウントダウンの状況について、公式サイトおよびライブ配信を通じて随時情報を公開する見通しだ。みちびき7号機が軌道投入に成功した後は、初期運用フェーズを経てQZSSの本格的な運用体制への組み込みが進められる。




