長征7Aが文昌から天鏈3号01星を静止軌道へ投入
2026年7月29日11時50分(UTC)、中国航天科技集団公司(CASC)の長征7Aロケットが海南省・文昌宇宙発射場から打ち上げられ、天鏈3号01星(Tianlian 3-01)を静止遷移軌道へ正常に投入した。打ち上げは成功。
長征7Aは液体燃料を使用する中型ロケットで、静止遷移軌道への投入能力を持つ。文昌は中国本土最南端に位置する射場であり、低緯度の地理的優位を活かした効率的な静止軌道投入が可能だ。
第3世代へ刷新——天鏈ネットワークの技術的飛躍
天鏈(Tianlian)シリーズは中国の静止軌道データ中継衛星網であり、今回打ち上げられた天鏈3号は第3世代にあたる。このシステムの役割は、低軌道を周回する衛星や飛行中のロケットと地上管制局との間でリアルタイム通信を中継することだ。
地上の追跡局や追跡船は地球の曲率により衛星を視認できる時間が限られるが、静止軌道の中継衛星を介することで通信カバレッジを大幅に拡大できる。天鏈網はこの役割を担い、有人宇宙船「神舟」や宇宙ステーション「天宮」の運用を支えてきた。第3世代への移行により、通信容量・帯域・信頼性の向上が図られる。
天鏈3号シリーズの初号機として網の再構築が始まる
天鏈3号01星は第3世代ネットワークの最初の衛星となる。現行の天鏈1号・2号シリーズが構築してきた中継網を補完・更新していく位置づけだ。
天鏈網は中国の宇宙インフラの根幹をなしており、宇宙ステーション運用、地球観測衛星のデータダウンリンク、将来の月探査ミッションへの対応も視野に入る。今後、後継機の追加打ち上げにより3号シリーズの本格的な運用体制が整備される。




