H3-22、9回目の飛行でQZS-7を軌道へ投入
2026年8月11日4時23分31秒(JST)、三菱重工業のH3-22ロケットが種子島宇宙センターから打ち上げられ、みちびき7号機(QZS-7)の軌道投入に成功した。これはH3ロケットとして通算9回目の打ち上げとなる。
打ち上げは計画通りのシーケンスで進行し、衛星は準天頂軌道への投入を果たした。H3-22の形態は固体ロケットブースター2本を装備した標準構成で、みちびき7号機の質量に対応している。
みちびき7号機が担う役割
QZSS / JAXA
QZS-7は、内閣府が運用する準天頂衛星システム(QZSS)の一員として、日本上空に長時間滞在する傾斜楕円形静止軌道(IGSO)から測位信号を送信する。
QZSSの特徴は、GPSと互換性のある信号に加え、日本独自の測位信号を重畳配信する点にある。都市部のビル群や山間部では衛星仰角が低いとGPS信号が建物や山に遮られるが、QZSSは日本の真上付近を長時間通過する軌道設計により、高仰角からの安定した信号提供を実現している。これにより測位精度と可用性が大幅に向上する。
現行のQZSSは4機体制(みちびき1〜4号機)で運用中で、そこにみちびき5・6号機が加わり、今回のQZS-7によってさらに体制が強化される。
7機体制がもたらす測位サービスの強化
内閣府は2023年以降、QZSSの機数拡大を段階的に進めており、QZS-7の加入によって衛星の冗長性と日本上空での可視衛星数がともに向上する。複数機が常時高仰角に位置することで、単独でのGPS代替測位(GPS非依存運用)に近い状態も視野に入ってくる。
H3ロケット側では、今回の成功により国産基幹ロケットとしての実績がさらに積み上がった。2024年のH3初号機失敗後から再起を果たし、現在は着実に飛行頻度を高めている。QZS-7の本格運用開始時期は公表されていないが、打ち上げ直後からJAXAと内閣府による軌道上確認作業が始まる。




