Electronが「雷神守護」ミッションを成功裏に完遂
日本時間2026年8月20日22時04分(UTC 13:04)、Rocket LabのElectronロケットがニュージーランド・マヒア半島のLaunch Complex 1から打ち上げられ、軌道投入に成功した。ミッション名は「The Lightning God Defends」——日本の衛星を運ぶにふさわしい命名だ。
フライトシーケンスは典型的なElectronのプロファイルを踏襲。Rutherfordエンジン9基を擁する第1段が燃焼を終えて分離、第2段のバキューム仕様Rutherfordが点火して軌道速度へと到達した。ペイロードのSAR衛星はその後、所定の軌道へ正常に展開された。
iQPS「Lightning God」——SAR衛星コンステレーションの第8機
QPS-SAR / iQPS
ペイロードは、福岡に本社を置くiQPS(Institute for Q-shu Pioneers of Space)が開発・運用する合成開口レーダー(SAR)地球観測衛星だ。ミッション名の「iQPS Launch 8」が示す通り、今回は同社にとって8機目の打ち上げとなる。
SARは光学カメラと異なり、昼夜問わず、雲や雨などの気象条件に左右されず地表を撮像できる。iQPSは小型SARコンステレーションの構築を進めており、衛星数が増えるほど同一地点への再訪問頻度が上がる。防災・インフラ監視・農業・海洋監視など幅広い用途での活用が見込まれる運用体制に、この8機目が加わった形だ。
Rocket LabとiQPSの関係は今回が初めてではない。小型衛星を専用便で打ち上げられるElectronのビジネスモデルは、ライドシェアを待たずに最適軌道へ投入したいコンステレーション事業者にとって合理的な選択肢であり続けている。軌道パラメーターの詳細は公表されていない。
iQPSコンステレーション拡張、Electronとの協業が続く
iQPSはQPS-SAR(愛称「イザナギ」「イザナミ」など日本神話に由来する名称シリーズ)を順次打ち上げており、最終的に36機体制を目指すとしている。今回の8機目はその中間フェーズに位置する。
Rocket Lab側では、Launch Complex 1からの打ち上げ実績をさらに積み重ねた。同社は現在、バージニア州ワロップス島のLaunch Complex 2の運用も並行しており、Electronの打ち上げ頻度は年を追うごとに増している。
iQPSにとっては、コンステレーションの観測能力が着実に向上するマイルストーンとなった打ち上げだ。



